「新たな学習環境で教育を」東京から家族で移住したAさんの場合「軽井沢に移住したい」と考える方の思いは人それぞれ。老後は自然の中でゆったりと過ごしたい、リモートワークができる時代だから避暑地で生活したい、とにかく軽井沢が好きなど。そして「軽井沢で子育てをしたい」という声も少なくありません。今回はその中でも「新たな学習環境で教育を受けさせたい」という思いから移住された方に、その思いや実際に来てからのことなどを伺いました。1.競争の多い環境から離れた場所で教育を。教育が目的で移住をしようと思ったきっかけはありますか。Aさん:夫の転勤で、子どもが幼稚園から小学校3年生までは海外で過ごしていました。現地ではイエナプランやモンテッソーリ教育、シュタイナーなどの教育方式もあり、学校もそれぞれ違いました。うちの場合は「英語ができた方が後々いいのでは」と考えて、インターナショナルスクールに入ったんです。その学校は、比較的日本の学校に近いタイプでした。「イングリッシュ」や「ミュージック」といった授業がありましたね。日本との違いは、教科書を使った授業があまりない部分です。文房具も学校にあって、自由に使う感じでした。上の学年になるとわからないですが、宿題もなかったです。様々な国のいろいろな個性の子どもたちがいて、うちの子には性に合っていたように感じました。その後、帰国して東京の都心部に引越し、公立の学校へ入りました。その学校は土地柄というか、ほとんどのお子さんが中学受験をするというような学校でした。子供たちの中でも学力で上下関係ができてしまったり、競争しあうような場面もありました。このような学校生活に疑問を感じたので「何か他の選択肢はないか」と検索をしたところ、軽井沢風越学園を見つけました。軽井沢風越学園のどんなところが魅力でしたか。Aさん:テーマや問いを自分でたてて、そこを探求していくというカリキュラムです。昭和世代の私たちは、与えられたものをこなしていくやり方でした。これからの時代、今もそうですが、与えられたものを受けるだけではなく、自分から探求していく力が大事だと思ったんです。風越学園ではそう言った教育をしていることを知り、出願に至りました。ただ、その時点では「とりあえず出してみよう」という程度でした。結果として合格して、子どもに「軽井沢の学校が来ても良いよ、って言ってくれたけどどうする?」と聞いてみたんです。そうしたら「じゃあ行く」と言ったので、移住することにしました。2.実際に入学してから知ったこと入学してみて感じたことはありますか。Aさん:いわゆる公立の学校とは全然違うと感じました。聞いてはいましたが、一斉授業がありません。黒板やホワイトボードのようなものに先生が板書したものを、生徒たちがノートに書いてというような授業がないんです。1日を2つのパート、学力をつけるための時間と、自主的に探求する時間に分けています。学力をつけるための時間も、先生がテーマを出してそれに向かって自分で本を探して調べたり、タブレットでそれぞれの進度で学習をするというやり方です。皆で漢字や計算をすることはあまりありません。基礎学力をどうつけるか悩みました。自主的に探求する時間は、完全に自分でやりたいことやテーマを決め、それについて調べていくという形です。一般的な授業がないということは、子どもたちそれぞれが勉強の仕方が違うということですか。Aさん:そうですね。ずっと席に座って勉強するという形ではありません。学校の中には色々なところに本が置いてあるので、自由に探しに行ってその場所で調べたりもできます。もちろん、席で勉強もできます。タブレットを渡されたので、それで調べることもできます。先生は子どもたちから自主的に質問すれば、それについて教えたりアドバイスをくれたりする感じですね。なので、勉強のやり方も人それぞれだし、進み具合などもそれぞれ違います。探究心の強いお子さんにはとても向いているのではないでしょうか。3.総合的な感想やこれから教育目的で移住したいという方へのアドバイス軽井沢へ教育が目的で移住して、ご自身として良かったでしょうか。Aさん:やはり、軽井沢という立地は自然があるので、そう言った意味でも良かったと思います。都心ではなかなか触れ合えない環境ですしね。子どもも色々なところに行って、楽しめる部分があったと思います。逆に海外の学校や風越学園のカリキュラムをみて感じたことは、日本の学校というのはすごくバランスが取れているんだ、ということでした。それは座学の勉強だけの意味ではありません。例えば体育一つとっても、球技や陸上、夏は水泳など多くの経験ができます。それに加えて、社会科見学や芸能鑑賞などで様々なことを知る機会を与えてくれます。それは、とても良かったんだ、ということも知りました。これから教育を目的として移住したいという方へのアドバイスはありますか。Aさん:教育移住に関しては、お子さんをよく観察して知ることが大事だと思います。移住をしてまで通う学校が、その子にとって良いかどうかを見極めてあげること。日本の学校のカリキュラムが性に合う子と、風越学園のように自主的に探求することが性に合う子と、それぞれあると思います。ご家族のみなさんでたくさん話しあってご検討されるのが良いと思います。